離婚の慰謝料(不倫・浮気・DV)

不倫・浮気、DV、モラハラなどは、離婚・男女問題で慰謝料が問題となる代表的なケースです。もっとも、慰謝料を請求できるかどうかや金額は、原因や証拠、被害の内容などによって大きく変わります。
このページでは、慰謝料を請求できる主なケースを整理したうえで、不倫・浮気の慰謝料請求を中心に、不倫相手への請求、金額の目安などについて解説します。

慰謝料を請求できるケース

慰謝料は、相手方に明確な非(有責性)がある場合に請求できます。主なケースは以下のとおりです。

不倫、浮気

配偶者が第三者と肉体関係を持った場合は、不貞行為にあたり、慰謝料請求の根拠になります。食事や連絡を取り合うだけでは、通常は不貞行為にはあたりません。

DV(身体的暴力)

配偶者から暴力を受けた場合です。診断書や写真など、被害の記録を残しておくことが重要です。

モラハラ(精神的暴力)

暴言・無視・過度な支配など、継続的に精神的苦痛を与える行為です。程度や内容によっては、身体的な暴力がなくても慰謝料請求の対象になり得ます。ただし、不倫・DVと比べると証明が難しく、日常的なやり取りの記録(メモ・録音など)が重要になります。
これに対し、離婚に至った場合であっても、性格の不一致など、どちらか一方に明確な非があるとはいえない場合は、原則として慰謝料は発生しません。

不倫相手にも慰謝料を請求できる

配偶者が不倫をした場合、配偶者だけでなく、不倫相手にも慰謝料を請求できます。
これは、不倫相手が相手を既婚者だと知りながら関係を持った場合、婚姻関係を侵害したと評価されるためです。
請求の方法としては、不倫相手のみを相手にすることも、配偶者と不倫相手の両方に請求することもできます。ただし、二重取りはできず、実際に受け取れる金額は慰謝料総額の範囲内です。
一方で、不倫相手が相手の既婚を知らず、知らなかったことについて落ち度もない場合には、不倫相手への慰謝料請求は原則として認められません。
また、慰謝料を請求するには、不貞行為があったことを示す証拠が重要です。ラブホテルへの出入りの記録、メール・LINEのやり取りなど、直接的な証拠がなくても状況を裏付ける間接的な証拠が有効になる場合があります。
「証拠が十分かどうかわからない」「不倫相手にも請求できるのかわからない」という段階でも、まずは弁護士にご相談ください。

不倫慰謝料の金額はどう決まるか

慰謝料の金額は、不倫による精神的苦痛の大きさをもとに判断されます。明確な計算式はなく、個別の事情を総合的に考慮して決まります。
慰謝料の金額に影響する主な事情は以下のとおりです。

離婚に至ったかどうか

離婚に至ったかどうかは、慰謝料額に大きく影響します。離婚すると婚姻生活そのものが失われるため、慰謝料は高くなる傾向があります。離婚しない場合は、相対的に低くなることが多いです。

婚姻期間の長さ

婚姻期間が長いほど、失われた婚姻生活の重さが大きいと評価されやすくなります。

不倫期間、継続性

不倫期間が長いほど、また繰り返されていた場合は、高額になりやすいです。

子どもへの影響

子どもがいる場合は、家庭への影響が大きいとして増額方向に考慮されることがあります。

慰謝料の相場・目安

金額の目安としては、離婚しない場合で50万円~150万円程度、離婚に至った場合で100万円~300万円程度とされています。ただし、複数の事情が重なる場合はこれを上回ることもあります。あくまで目安であり、具体的な金額は個別の事情によって変わります。

離婚しない場合・離婚後でも請求できる

不倫慰謝料の請求は、離婚が前提ではありません。「まだ離婚するかどうか決めていない」「夫婦関係はやり直したいが、不倫相手には責任を取らせたい」という場合でも、不倫相手に対して慰謝料を請求することができます。
また、離婚が成立した後に慰謝料を請求することも可能です。もっとも、離婚の話し合いを急ぐあまり慰謝料の取り決めをしないまま離婚してしまうと、後から請求が難しくなる場合があります。離婚の条件と合わせて、慰謝料についてもしっかり取り決めておくことが重要です。
注意が必要なのは時効です。不倫の事実と相手方を知った時から原則3年で請求できなくなります。時間が経つと証拠の確保や請求が難しくなることもあるため、早めに弁護士にご相談ください。

弁護士に相談するメリット

慰謝料請求では、相手方から「証拠がない」「婚姻関係はすでに破綻していた」「慰謝料が発生するほどの事情ではない」などと反論されることがあります。また、感情的になりやすい問題でもあり、ご本人同士の交渉では話し合いが難航することも少なくありません。
弁護士に依頼することで、相手方との交渉をすべて任せることができ、精神的な負担を大きく減らすことができます。証拠の評価・請求額の算定・交渉・合意書の作成まで、一貫してサポートします。交渉がまとまらない場合は、調停や裁判による解決にも対応しています。
また、慰謝料を請求された側からのご依頼もお受けしています。請求額が適正かどうかの確認や、減額交渉を行うことも可能です。
慰謝料についてお悩みの方は、お早めにご相談ください。

離婚問題全体については、以下のページもあわせてご覧ください。

離婚・男女問題

© ひびき総合法律事務所